幕臣たちの明治維新 〜今よりももっと混乱した状況が日本もあった!その対処法を学ぶ。

幕臣たちの明治維新 (講談社現代新書 1931)
安藤 優一郎
講談社
売り上げランキング: 113037
おすすめ度の平均: 3.0
3 江戸末期から明治への歴史に興味がもてた
4 いつの世もリストラは過酷なもの
3 第2の人生、人それぞれ
4 敗者たる徳川家家臣たちの明治を概観
2 旗本八万騎の行へは?



教科書では描かれない、大政奉還後の徳川幕府の家臣たちの物語。
当時800万石といわれた領地を奪われ、しかし家臣達を養わなければならなかった徳川幕府がとった手段は、リストラ。
当たり前ですが、それしかなかった。現代も変わらないですよね。それでも、無報酬でも徳川家についていく家臣も多かったそうです。しかしそれは忠義と言うより世界の流れだったようです。

300年あまりも大きな戦争がなかった日本。それを変えてまで新しい世の中を作ることを決断しなければならなかったのでしょうか。
僕は今、徳川幕府が誕生した経緯を詳しく書かれた本を読んでいるのですが、家康は本当にすばらしい人だったようです。これからの日本の安定、戦のない世界を作ることを第一に、自分が強くならなければと考え、苦心した結果が、泰平の世の中です。
そして、それが自分が死んでも続く仕組みを作った。

明治維新は人を幸せにしたのか、この本で考えさせられました。もちろん良い面もたくさんあったと思います。
そして、この本で改めて感じたのは、世界がどう変わろうと、最後に頼れるのは自分だけ。この混乱の世の中でも、武士というブライドを捨て、農民から農作物を作る方法を学んだりしながら生きようとした、昔の人たちに、今の自分たちのできることは何かを考えなければならないと、教えられました。いつリストラされてもいいようにね?