さまよう刃 〜法とはいったいなんなのか?

さまよう刃 (角川文庫 ひ 16-6)
東野 圭吾
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 1110
おすすめ度の平均: 4.0
4 関西人パワー
3 ある一定の役割を果たしている本ではありますが…
3 本作の枠では捉え切れない問題
1 甘い。
5 久し振り、会心の出来!

娘を殺された父親が警察より早く犯人を突き止めた。
1人は即殺害。
そして、もう1人を追って、警察とどちらが先に犯人にたどり着くか競争となる。
しかし、警察、世間は容疑者となった父親を応援する声もあがる。
果たして、どちらが先にたどり着くのか??

なぜ人を殺しちゃいけないのか?
裁判で真実を明らかにするということ、法に従って罪を償うと言うことは
被害遺族者にとってどういう意味があるのか?
そんな永遠のテーマについて、一石を投じる内容です。

遺族の気持ちを考えると、法律はあまりに無力です。
少年法は遺族の気持ちを何も代弁してくれない。

僕も読み進めながら、復讐を遂げさせてあげたいという気持ちが大きかったです。
死んで当然だという人間もいるんじゃないのか?そんなことを考えてしまう僕は野蛮なのか?
考えさせられますが、当然答えが出ません。
ラストシーンでは人前にもかかわらず、涙が止まりませんでした。

来年からは裁判員制度も始まります。僕にはとても務まりそうにありません。。