徳川家康〈26 立命往生の巻〉 (山岡荘八歴史文庫) 〜「泣かぬなら、泣きたくなるよう、その気にさせよう、ホトトギス」


ようやく、全26巻を読み終えました。1年以上かかっって読み切ったことに、充実感がありますね(笑)
徳川家康という人間は本当にすごい人だったということを改めて思いました。
平和を願う気持ちがあれほど強くなかったら、300年という世界に類を見ない国家を作り上げることはできなかったと思います。
自分の死後まで、自分が守り神になるために日光を作った。そんなことを考える人がいたなんて。そして、自分の子供までもその犠牲にし、そしてそれを分からせるための心遣いも忘れない。
平和のために、絶対的な強さを手に入れようとした家康。しかし、信長のように反抗する者を殺せばいいという考えではなく、常に誠実に対応し、どうすれば戦をしなくて良いかをまず考え、行動する。
「泣かぬなら泣くまで待とう、ホトトギス
この、家康の性格を表したという有名な台詞は間違いだと思います。
泣かぬなら、どうやって泣かせたらよいか、考え抜き、行動する。時には自ら泣き、泣くことを悟らせる。そんな人です。
敢えて言うなら、こんな感じだろうか
「泣かぬなら、泣きたくなるよう、その気にさせよう、ホトトギス