沈まぬ太陽 〜3時間を超える物語は単調だが集中力は途切れない!

単調な映画であったにもかかわらず、なぜ3時間半、眠くならずに観ることができたのか。
それは、渡辺謙演じる恩地の人間性に興味が持てからではないか。そういう人間になれれば、人生においても魅力的にもなれると思う。
では、恩地はどんな人間だったか。

それは、これもまた、単純に、誠実であったからと思う。
きれいごとかもしれない、けれど、NAL(国民航空。JALのこと)が腐敗しているということとは関係なく彼の信じる道を突き進む。
彼を信じてついてきてくれる、妻の姿にも心打たれる。昭和の物語だと思われるかもしれない。けれど、こういう日本人が作り上げてきた日本が今の日本が崩れないでいる根本なのだと思う。

誠実で、愚直で、そんな当たり前のことができないからこそ、僕はそれに憧れる。