理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書) 〜こういう本が好き

世の中の難しいことを、丁寧に説明してくれている。
僕ら凡人にもわかりやすいように、対話形式で当然の疑問もあげてくれている。
難しく書くことはできるけれど、凡人の気持ちがわかっているなぁと思ったら、あとがきで著者がこの難しい話を理解できたときのエピソードが書いてあり、納得した。
難しいことを易しく説明するには、その人のそういう能力の他に、誠実さが必要なのだと思う。


さて、僕がこの本でおもしろいと思ったのは、冒頭の民主主義の限界と、量子力学の話でした。この本を読んでいれば、なぜ中途半端な人気の野田さんが首相になれたのかわかる気がした。


量子力学に至っては、わからないことがわかったという典型でした。なんとなくはわかったけれど、とにかく難しい。けれど、わくわくする。シュレディンガーの猫は有名な話だけど、詳しい意味はこの本で理解できた気もするが、理解できないなぁ(笑)


ぜひ一読をお勧めする。