映画「海辺の家」


今日は本当にいい天気です。世の中みんな仕事をしているのかと思うと、罪悪感を感じてしまいます。今日も寮を清掃する方々が忙しく働いているのを横目にこうして映画を観ていたりするんですから。

さて、観ていたのは映画「海辺の家」です。これまた悲しい物語でした。

余命わずかと診断された男が、別れた女性(すでにほかの男性と結婚している)のところにいる自分の息子と一緒に家を造るという一見単純な物語ですが、かなりよくできた映画です。僕の好きなタイプの映画ですね。

微妙な心理描写をここで書くにはあまりに僕の文章がつたないので止めておきますが、とにかく余命わずかと診断された人の描写を描いているものとして、ここ最近ドラマ「僕の生きる道」「高校教師」よりも納得がいくないようでした。

簡単に書くと、「僕の生きる道」がとにかく普通に暮らそうとしているのに対し、「高校教師」はまず孤独に生きようとするが、結局誰かに愛してもらいたいという思いが、それはだれでもよかったりする(多分)。(「僕の生きる道」ではもともと孤独な青年だったのだからそういう生き方も仕方ないのかもしれませんが。)

この「海辺の家」では、愛してもらいたい人に愛してもらおうと努力するんです。それが誰かというと息子なんですね。

別れた女性を今でも本当は愛していて、けどそれは愛していると何万回いっても仕方がないこともある(今は結婚していてそれはそれで幸せな家庭を持っているわけだから)。けど、親子は別。必ず愛してくれます。ただその表現が難しい。ちょっとしたすれ違いで憎んでしまうこともあるけれど、それは愛しているが故。どうでもいい人を憎んだりしません。

この映画は本当にいいと思った。

一つ一つの言葉に愛がある。