チーム・バチスタの栄光(上)(下) 〜著者が医者なだけに、内部のごたごたをはき出したかった?
宝島社
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医療の世界に入り込むための序章
おもしろい
リーダブルかつ娯楽的
読みやすい本
宝島社
売り上げランキング: 133
ミステリーとしては☆3つ。でも小説としては☆5つ。
キャラクターの濃さが読みどころ
深さに欠ける
下巻で面白さ急増!
今更ながら、読ませていただきました。たしかにおもしろかったですが、なんだかなぁと思いました。そのなんだかなぁポイントは、
1. なんとなく誰が犯人かわかった
医療には素人ながら、こいつだろうなぁと思いながら読んでいたので、犯人が判明したときには意外性よりも、やっぱりなぁと思った。
2. 著者が医者なだけに、内部のごたごたをはき出したかった?
そんな気がした。だから大きな病院は嫌いなんだよなぁ。僕はできるだけ自分の話を聞いてくれる病院に行きます。昨年(2008年)大けがをしたとき、手術が必要かもしれないと大きな病院を紹介されたが、大きな病院で診察を受けたらしないほうがいいといわれ、結局痛み止めをもらっただけでした。今振り返ってその方が良かったかもしれないけれど、当時の対応には正直腹が立っていた。大きな病院は人と人の関わりが希薄になるのかもしれない。
ということを考えながら読んだので、ストーリーに入り込めなかった。生々しすぎる?
3. 田口先生の役割が微妙
ストーリーに関わるので言いにくいんですが、最後まで田口先生がこの事件に関わった理由が微妙な気がしました。というか、桐生先生なら犯人がすぐにわかりそうな気もした。なぜそこにだけ気がつかなかったのかみたいな違和感があった。スーパーマンなのに。
けれど、あれだけ複数の人物が登場しながら、混乱せずに特徴を出しながら描かれていたのはとてもよかったですね。これがデビュー作というのは確かに信じられないな。
しかも現役のお医者さんということなので、ひょっとしたら著者の海堂さん自体が田口さんとかぶるところがあったりして?(違ったらごめんなさい)